今年度も2019年7月14日(日)にジーゴの南太平洋戦没者慰霊公苑から始まりアンダーソン・バックゲート手前最後の戦闘地、アガット村サガンビシタ公園内慰霊碑へと移動した慰霊清掃と慰霊が行われました。当日はご多忙にも拘らず在ハガッニャ日本国総領事館より関泉総領事をはじめ70名を超える多数の方々にご参加を賜りました。慰霊塔での清掃後には洞窟前にて、この地で命を絶った英霊に“故郷(ふるさと)”の歌で追悼しました。


1. 兎追ひしかの山、小鮒釣りしかの川、夢は今もめぐりて忘れがたき故郷
2. 如何にいます父母、つつがなしや友がき、雨に風につけても思ひいづる故郷
3. こころざしをはたして、いつの日にか帰へらん、山はあをき故郷水は清き故郷

日本人としてグアムの地に住むことになり、日本人会として慰霊行事に関わり過去の歴史に触れることで「平和とは何か?」を自問することになりました。日本に在住していると戦争は過去の出来事と認識してしまっており戦争について関わることは皆無でございました。しかしながら、今現在の生活からは想像もつかないことが75年前のこの地では起こっていた。南部アサン、アガットから上陸したアメリカ軍との戦いで日本兵は多数の戦死者を出した。残った日本兵は北へ向いました。ジャングルの中を彷徨い続ける兵士は国の為に戦いジーゴに辿り着き最後をむかえた。グアムでは日本軍、アメリカ軍、地元民の戦死者は20,000名を超えると言われています。

年月が経つにつれて歴史認識は各個人によって違う捉え方に変化して、人によっては自身がそうであったように蓋をして避けてしまいます。慰霊塔・慰霊碑の清掃では過去の歴史を振り返る機会になりました。南太平洋戦没者慰霊公苑内の白い塔に近づくと永久の平和を祈念しているようにそのデザインが合掌していることに気が付きました。国境、人種などには関係なく戦争犠牲者の鎮魂、不戦の願いを込められた平和の塔です。

グアムでは日本軍により強制収容、虐待、拷問、虐殺された地元チャモロの人々の事実を知ることにもなりました。そんな歴史の事実の中でこの国の人々は我々を寛容に迎えてくれています。この季節が来ると各村々で慰霊祭が開催されます。慰霊祭に参加すると我々日本人を迎え入れていただける現地の方々から参加したことに感謝されることもある。決して忘れてはならぬ平和の尊さを感じました。

文化部 部長: 渡邉 大輔