カラバオ写真1 会報「ラッテ」フロントページに挿絵を描いていただいています榊原康範さんと懇意にされているKwik SPACE Guam,inc.社のオーナーより日本人学校へカラバォを寄贈していただきました。そのカラバォにペイントをされています榊原さんにお話をお伺いいたしました。

カラバォへのペイントのテーマは?またそのモチーフを選ばれた理由は?
日本人学校に寄贈される事を念頭に、グアムで目にする海や山の自然を日本人の目から見て感じたものを、日本の伝統的な様式をとりいれて描く事を心がけてペイントしました。生徒の皆さんにカラバォをみて日本のアイデンティティーを感じとってふるさと日本を思ってもらえたら嬉しいです。
グアムの自然がご自身の作風にどのように影響しましたか?

カラバオ写真1舞台の上を動き回るスポットライトのように、雲の陰や雨が山々を超えて動くのには驚きました。厚く黒い雨雲を背景に、山の頂が輝くのを見たり、水平線が雨で暗く霞んでいるとなりで、きれいな虹が出たり、絶えず光と水が世界を循環しているのを感じました。地元の友人に連れられてハイキングもよく行くのですが、滝や渓流、椰子の林、洞窟に、熱帯の自然の多様さを感じました。また、海も、美しい色に変化する海面はもちろんの事、濃い青に沈むリーフの切れ目から見る海中の世界は竜宮城の様でもあり、宇宙を漂っている不思議な感じでした。

初めて見る世界で、あまりの空と海の清澄さに最初は戸惑いましたが、2年間とにかく描いてきました。グアムの体験がどんな変化をもたらすのかは、日本に戻ってから徐々に分かる事と思います。

収獲だったのは、UOGの展覧会で最優秀賞に選んでいただいたり、こちらの芸術家の方々との交流で刺激を受けました。世界中何処でも、どんな作風、分野でも、自信をもち表現を徹底させる事が大切だと思いました。いろんな人種の交錯するこの島で、積極的にいろいろな人と交流を持ちました。日本人である自分としてどう生きていくかについて多く大切なものを学んだ気がします。。

グアムには、創作意欲をかきたてられるものは、ありましたか?
スペインのもたらしたカトリック信仰が、村の隅々に息づいているのをつくづく実感します。島の自然に包まれたこの生活を理解するにはまだまだ時間が必要だと思います。奥地のジャングル、雄大な自然はもちろんですが、さまざまな血を引く人たちの、それぞれ違う魅力の顔立ちに魅かれます。グアムで出会った人を今描いているのですが、これが自然観と結びついて、ひとつの大きな世界になるまでまだ努力が必要と感じています。

3月中旬には完成予定で日本人学校の玄関に設置され、セレモニーも予定されています。皆様も是非一度学校へ足を運んでご覧 下さい!

編集委員 Y.O